視察

依存症は誰にでも起こり得ること。薬物だけじゃない

  • 2016年1月7日 木曜日

薬物依存のリハビリ施設であるダルク(ダルクは施設。アパリは法律問題などに係るシンクタンク)さんに視察に行きました。
薬物については随分前に社会問題化したので、世間ではHOT TOPICではないようですが、まだまだ十分なケア体制は整っていません。
ダルクでは自身も薬物依存経験を持つスタッフが関わることで、共に薬物依存から脱却できるよう社会復帰のお手伝いをしています。
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クスリで人生ダメにする。
これはある種、本当の話だと思います。クスリは依存症。
健康な神経のネットワークが破壊され、強い刺激を求めるようになる(強依存)。執着が起こって、人格に変化を及ぼす。依存性はいったんできあがると、減らせるが完全には治らないという恐ろしさ。

薬物にはまってしまうと、価値観が変わって家族や恋人よりも薬物を選んでしまう。その結果、どんどんと大切なものを失っていくそうです。
一番の問題は本人が「治療しなくて大丈夫」とか「隠したい」として治療に関わらないこと。
自分で立ち向かうために、施設に通う意志ができるまでかなりの時間がかかるそうです。
逮捕を回復のきっかけにすること。アパリは司法サポートなどコーディネイトをしています。

視察したのは都内某所の施設です。
みなさんとても明るくプログラムに参加をしています。週に3日も遠く遠方より通所している利用者もいます。
センター長の濱さんと、患者さんだけではなく周囲の人の気持ちに理解の深いケンさんに話を伺いました。

施設にこうして通えている利用者でも、命を救うことができなかった患者さんが多くいるそうです。依存には強さもあり、ある日突然死を迎えてしまう。
依存は早いうちに抜けだすことが重要だと感じました。どんどんと脳に影響が出てくるのです。
覚せい剤はドーパミンを短期に急激に増やして快感を感じますが、逆にそのあとは極端に足らなくなって禁断症状を起こします。
マリファナは一時的に感情を鈍らせて不安を減らしたり、幻覚を楽しむなどの作用があります。次第に幻覚や妄想が出る場合があると。
シンナーやガスは脳神経を溶かしてしまい、脳が委縮するんだそうです。とても怖いですね。

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女性の依存の方の8割に性虐待があったという事実も見逃せません。
つらい経験があるから、何かに頼りたくなってしまう。ここに問題の本質の1つがあります。

また、薬物依存になった人の中には、薬物だけではない依存症の方も少なからずいるそうです。
恋愛依存(DV)、ギャンブル依存症、セックス依存症。先般行われたダルク30周年フォーラムでも最初はセックス依存症で家庭を壊してしまった(配偶者以外のパートナーを家族に隠して持っていた)話もありました。
決して「依存症」は薬物だけに脳が快楽を求めているのではないことが分かります。
何事も早く気づくことが回復の近道になるそうです。
「やめようとすると、頭のバランスが崩れる」「やり方が頭にしみついてしまう、すりこみ」。そうなると、自分の意識は関係なしに脳が求めて反応してしまい、欲求になってやめられなくなる。そうなる前に気づくことが大切。そうなってしまっても、プログラムを根気よく受けていくことで、刷り込みをけして違ういい習慣を刷り込むこともできるようになるそうです。

ダルクでは、ほかの施設と比べて上乗せしているプログラムもあります。
薬物依存が問題となりかなりの時間がたちます。日本での療法は途上から成熟期にさしかかったところという印象を受けました。
アメリカでは、施設に行くか刑務所に行くかを選択できるそうです。4月からは刑の一部をダルクでできるようになるそうです。6か月は法務省の予算制度があるそうですが、その後は費用の問題があるので生活保護を受けながら頑張っていく患者もいるとのこと。この部分はかなり海外と比べて遅れているそうです。

また、治療が終了しても(あくまで依存症状が出ていないこと。完治は分からない)、薬物依存で逮捕歴があったりすると社会復帰がなかなかできないそうで、就職支援も課題です。ダルクのような施設の近隣で出所後や治療後も、行政と組みながら道の駅などで就職と自立支援ができれば最高だとのことです。なぜなら、施設を出ていきなり普通の就職は難しい。だったら、回復施設→(施設と組んだ就労場所。例えば道の駅など)→一般就労という形がベストです。万が一再発をしても傍に施設スタッフもいるし、早い段階で再治療に入れる。いきなり一般就労で再発をしてしまうと、把握が難しいばかりか、ひとつ厳しいレッテルを貼られかねないことになります。
こうした、取り組みが日本で一般的になるように、応援をしています。

最後にもう一度繰り返しますが、治療や支援が厚くなっからといって安易に薬物に手を出すことは間違いです。
完全な回復は難しい、自分の意志で直そうと思った人ですら、何人も突然命を落としているのです。

薬物依存に真正面から取り組んでいる、ダルクの皆さんに心より敬意を表します。

(私の視察のメモを元に書いています。間違いがあればダルクのみなさんご指摘ください)

プロフィール

塩村あやか

1978年7月6日生まれ。放送作家として「24時間テレビ」「シューイチ」など数多くの番組を担当。

2013年6月、世田谷区より東京都議会議員選挙に出馬、当選。現在、東京みんなの改革 代表、厚生委員会 副委員長、動物愛護管理審議会 委員として活動中。

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