視察

築地・豊洲市場 どうしてこうなった

  • 2016年8月18日 木曜日

仲卸しさんたちがご立腹の豊洲移転に関する問題。
問題が多すぎですね。本日中卸しさんの団体の方より話を聞いて参りました。まとめておきます。

①総意を伝えない方が代表として都の会合に出ている話
②市場で働く人の健康の話
③食の安全に安全の話
④条件が各段に悪くなる話

この4つに分類できるのではないかと思います。
解決策は実はあまりオプションがありません。なぜなら、もうほぼ完成しており多額の税金が投入されているからです。
11月の移転を延期する(その間に店舗の改修など打てる手を打つ)
これ以外での解決はなかなか見当たりません。実際話を聞いた中卸しさん達も「安全に仕事できるなら、移転しないとは言いません」と、言っておりましたので、今の段階で絶対に築地に残るんだということは言っていませんでした。

①の話
大半は触れませんが、1点だけ。移転について都の協議会にて「みんなで決めた」とのことですが、傍聴席では繁忙期の移転は反対だなどと怒号が鳴りやまなったそうです。
私は協議会や審議会の類は信用していません。私自身が別の審議会の委員であったとき、職員が開催前に委員の綿密な調整に動いていることを知っているからです。実際に中卸しさんは移転の時期や移転する前に確認したいことが沢山あるにも関わらず、団体の理事長や会長が決めてきてしまったそう。9割の中卸がマスコミの報道で事実を知ったとのこと。いま大きな問題となり組合の中でも問題になっているそうです。

②市場で働く人の健康の話
都が今年の4~5月にかけて実施した豊洲市場施設内での空気中の汚染物質を測定したところ、環境基準の4~6割(倍でない所に注意)に相当する揮発したベンゼンが検出されました。
専門家が兼ねてから懸念をしてきた土壌汚染が完了したとはいえないのではないでしょうか、と仲卸さんは指摘をしています。確かに、機密性が高くなる豊洲市場で働く人が、揮発した有害ガスを吸い込むことはお勧めできるものではありません。出来るのであれば対応が必要です。都に質してみます。

③食の安全の話
②で書いたように、土壌汚染が残っていることが懸念されています。また、シアン化合物も環境基準を数万倍上回っているとのこと。
市場ではろ過海水でぶつ切りを洗ったりします。真水ではダメなんだそうです。汚染が懸念される海水で活魚を泳がせ、これを海外に輸出した場合、国際問題になるのではないでしょうか。実際朝に築地で競られた鮮魚やマグロは夕方にはシンガポールや香港のレストランの板の上にあります。また、4年後の東京五輪時に豊洲市場からの食材が拒否されたりしないのか不安とのこと。確かに、と思ってしまいます。ちなみに、汚染が一番ひどいと言われている6街区の前の区域の海から海水を引き上げるとのことです。

④条件が各段に悪くなる話
移転先の中卸の専有面積は築地より広くなると聞いていましたが、どうやらトリックがある様子。
築地市場 平均7.2平米
豊洲市場 平均8.25平米(実際は店舗6.45平米と、通路1.8平米)
豊洲では通路を計算に入れて広くなったと言っているそうですが、通路を除くと6平米ほどしかないそうです。
また、店舗と店舗の間に、壁とも言える仕切りを入れるそうで、カジキやマグロを扱う店舗では壁に腕が当たって包丁も引くことができない状態になるとのこと。これは私も実際に現場のモデル店舗を見て動画を撮影しました。フェイスブックからご覧ください。現在はシャッターもないので、通路に物がおける状態であり、2階部分も低いので冷蔵庫などを置いても開閉できるそうです(業務用の冷蔵庫は扉が上に開くものも多いのだと思います)

動画で見る築地と豊洲の店舗の問題点
クリック↑


左の築地は仕切りがありません。

右の豊洲は真ん中の仕切りが一番前まで伸びて完全に2店舗が仕切られ、大きな冷蔵庫を使用するカジキやマグロを扱う仲卸さんは包丁を引くことすら難しくなります。

シャッターも新設されるので、今のように前や後ろにはみ出してものを設置する事も不可能です。


加えて耐荷重の問題。
豊洲は床が1.8m空洞になっています。土壌汚染のためと都は中卸しさん達に説明をしたそうですが(録音あり)、高床式になっているたえに、耐荷重は1平米あたり700キロと規定されています。
が、しかしターレットだけでも1000キロ(1トン)あり、これに200キロを超えるマグロを3-4頭乗せると耐荷重をゆうに超えてしまうというのです。これで安全は確保されるのでしょうか。

耐震性の問題
築地は戦中に戦争でも耐えうる設計になっているそうで(知らなかった)、東日本大震災時でも発泡スチロールが積み上げっている市場でも問題はなかったそうです。
しかし、豊洲は震度4、津波2.6メートルまでの耐震性と津波対策しか講じられていないということ。加速度80galでは震度5弱まで耐えうることのことですが、激震・烈震となる震度6強~7 加速度450gal相当になると、被害が指摘されていると。
30年以内に発生が指摘されている首都直下地震では、震度4という想定で埋立地に立つ豊洲市場はあまりにも不安定ではないでしょうか。東日本大震災では築地は問題なく、豊洲は120か所で液状化。1.8メートルも空洞化した上に豊洲市場が建設されているため耐震性に更なる不安を抱えているとのことです。


(これは2階部分。左に冷蔵庫があります。通路上などを利用して発泡スチロールを置いています)

その他を羅列しておきます。
①引っ越し費用が全て中卸しの自己負担
②公共交通手段がゆりかもめ(新橋より片道30分 370円)従業員もお客様も通いに不便
③ろ過海水の使用制限:配水機能が築地より脆弱
④電源が1店舗2個しかない
⑤ターレットを各店舗で充電することになったのに、店舗に設置されたプラグが間違っていた
⑤2階部分が現在の倍の高さにになり、梯子での昇降で危険が増す

などなど、多くのお話を伺いました。
中卸しさんは「安全ならば、豊洲に行く」と言っていました。使い勝手も条件も悪くなっているので、出来る範囲での改善は必要だと思いますし、何より健康面と食の安全面は譲れるものではありません。更なる対応をしないことには、築地の魚に対する安全性が失墜するかもしれません。

ほぼ完成に近い豊洲市場を白紙にすることはできません。
ですので

①まず繁忙期での引っ越しを強いることはやめること。
②食の安全や、市場で働く人の健康を守るためにも都が何かしらの対応をすべき。(安全というのであれば、知事が安全宣言をしてほしいとのことでした)
③カジキやマグロを扱う中卸しが仕事ができるよう、せめて店舗間の仕切りを適用除外とすること(または面積を広げるなど)

以上が視察のレポートです。
現場の声を中心に書いていますので、立場が違えば見える景色や意見も違うかもしれません。
しかし、看過できない問題も含まれており、せめて3月まで移転は猶予を置いてその間にできる対応をすることが必要だと考えます。

 


プロフィール

塩村あやか

1978年7月6日生まれ。放送作家として「24時間テレビ」「シューイチ」など数多くの番組を担当。

2013年6月、世田谷区より東京都議会議員選挙に出馬、当選。現在、東京みんなの改革 代表、厚生委員会 副委員長、動物愛護管理審議会 委員として活動中。

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