本日、外交・安全保障に関する調査会が開催されました。
今年度の当調査会のテーマは「21世紀の戦争と平和の解決力~新国際秩序構築~」ですが、本日はその中でも「持続的な防衛基盤整備の在り方」について、前内閣官房国家安全保障局国家安全保障参与・宮川眞喜雄参考人、拓殖大学顧問・森本敏参考人、公益財団法人未来工学研究所研究参与・西山淳一参考人から意見を聴取し、参考人質疑を行いました。
塩村から各参考人に、「防衛基盤の強化に向け、武器などの海外移転の条件を定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針の見直しの協議を与党が開始している。運用指針の見直しにより、殺傷能力のある装備が新たに海外移転できるようになれば、紛争を助長し、地域の緊張を高めることにつながるのではないか。また、これまで日本が平和国家として培ってきた諸外国からの信頼を毀損することにならないか。特に私は広島の被爆二世で、そういう声が特に入ってくる。平和国家日本の信頼を堅持しながら、運用の見直しはどうあるべきか、どのように国民に理解を求めていくのか、アイデアがあれば教えていただきたい。」と質問しました。
宮川参考人からは「ウィンストンチャーチル元首相はこう言っている『その危機に対して立ち向かえば危機は半分になるが、危機から逃げようとすると危機は二倍になる』この表現はなかなか逆説的だが、真実を突いている思う。私が赴任していたマレーシアでは、防衛装備品移転武器輸出三原則が改正されて、日本はもしかするとマレーシアに防衛装備品移転してくれるのかなと強い期待があった。しかし、度重なる試みの結果として実現しなかった。彼らは落胆していた。」との答弁でした。
森本参考人からは、「過去今まで日本が経験してきた装備移転は、ほとんど諸外国から、例えば国防大臣だった国防次官とか参謀長とかが日本を訪問してカウンターパートである我が方に要求して帰って行った。私はこれは全く方向変換しないといけない。本当にその国の人々の安全に繋がっていくような装備移転になるかどうか見ることができない。そこを今後改善していく必要があるのではないか。」との答弁でした。
西山参考人からは、「例えば、輸出先に武器を輸出すると日本人が狙われる。では武器輸出しないと狙われないかというと決してそうではない。ということが今起きている。私は、技術側として見ているから、輸出の出し方という時にどうあるべきかという観点では、両参考人に同意する。」との答弁でした。
最後に塩村から、「野党としても色々とちゃんと考えていかなきゃいけない分野だと思っている」と締めくくりました。