去る3月5日に予算委員会が行われました。
塩村は、都議会自民党裏金問題、特殊詐欺(トクリュウ・悪質ホストほか)、フィリピン残留日本人2世問題等について、石破茂内閣総理大臣、岩屋毅外務大臣と質疑しました。
動画はこちらから
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=8337
塩村あやかの質問は「3:08:08」からです。
当日の質疑の内容は以下の通りです。
【都議会自民党裏金問題について】
塩村:都議会自民党の裏金問題について、自民党は6月の都議選で裏金議員10人を公認するとのことです。政党にとって公認という言葉はとても重たいと思いますが、自民党は自信を持ってこの10人を公認するということでよろしいでしょうか。
石破総理大臣:公認というのは政党の名誉を懸けてするものであるから、極めて重いというふうに承知している。今回の事案を受け、不記載があった政党支部の支部長のうち、都議会自民党の幹事長経験者など重い職責を有していた者については、政治的な責任が非常に重いということで非公認とした。これをどのように評価するかは主権者である都民の皆様の判断ということになるが、公認するにふさわしい者に限り公認をするということでなければ党の信用は保たれないと思っている。
塩村:党の名誉を懸けて裏金議員10人を公認したということになる。これは果たして本当に国民に説明ができるのか、信任を得られるのか、理解を得られるのか、総理個人としてどのようにお考えか、お伺いします。
石破総理大臣:公認の決定に当たっては、都民の皆様方からどれだけ信任をいただけるかということも併せて慎重に調査の上、決するものである。
塩村:自民党は、裏金議員10人を自信を持って、そして名誉を懸けて公認をしたということに私は聞こえました。私は理解ができません。裏金事件の全容解明を求める政倫審の設置を、都議会自民党、そして公明党、都民ファーストの会が反対し、否決されています。全容解明を求める政倫審の設置に自民党が反対しているということですが、感想をお伺いします。
石破総理大臣:私は感想を申し述べる立場にはない。
塩村:ちゃんと言えないわけですよね。総理は、都議会自民党は自民党の組織であることに間違いないと会見でもおっしゃっています。しっかりと信頼回復をしていかなければ、夏の都議選、参院選に向けた信頼を回復できないと首相官邸でおっしゃっているんですね。これ、整合性が取れていないと私は思います。私は、夏の都議選で都民の皆様、そして国民の皆様に判断を下していただきたい、都議会においても裏金事件があるんだということをしっかりと覚えておいていただきたいと思っています。
【特殊詐欺(トクリュウ・闇バイト・悪質ホスト・緊縛強盗など)について】
塩村:特殊詐欺による被害総額は二千億円を超え、過去最悪のペースになっています。また、先日はタイとミャンマーの国境付近にある特殊詐欺拠点で日本人の男子高校生2人を含む7000人もの外国人が保護をされ、日本中が驚きました。特殊詐欺拠点と日本の犯罪組織がどう関係しているのかお伺いいたします。
政府参考人(警察庁):特殊詐欺等の犯罪グループが摘発を逃れるために海外に拠点を移していること、またその実態は、指示役等の中核部分が匿名化され、実行犯はSNSで募集されるといった特徴を有していることがうかがわれるところであり、国内拠点の詐欺事件と同様に匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関与しているものと見ている。
塩村:トクリュウは闇バイト、そして悪質ホスト、さらには緊縛強盗など、国民生活を不安に陥れる存在だと思うんですね。警視庁は悪質ホストをきっかけとして、トクリュウに対し、保安課として三十年ぶりとなる特捜本部を設置していると聞いています。今国会で警察庁は風営法の改正を予定していると聞いておりますが、改正がトクリュウ対策となり得るのか説明をお願いいたします。
政府参考人(警察庁):トクリュウグループは様々な犯罪に手を染めていると思われるため、この風営法の改正によってトクリュウ全てについて対策ができるとは認識していないが、風俗営業に絡む卑劣なビジネスモデルの解体に向けては、この法案をしっかりと活用して対応していきたい。
塩村:これまでの質疑を聞いて、トクリュウに対する総理の感想を教えてください。
石破総理大臣:政府として全力を挙げて取り組んで、撲滅を目指して努力をしなければならないと考えている。
塩村:トクリュウを撲滅する一助になるということで、風営法の改正を一刻も早く実現していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
石破総理大臣:政府として、国会の適切な御審議を経て有効な手だてとなるように、改正を実現していきたい。法案を提出する以上、一日も早い成立を期していきたい、国会における適切な審議を賜りたいと思っている。
塩村:一刻も早くということでした。これ早くしなきゃいけないんですね。なぜかと申しますと、3月、4月に学生が上京してきたり、就職で独り暮らしをしたりすることになります。そこをまさにトクリュウや悪質ホストが狙っているわけです。だから一刻も早く成立をさせることが必要で、できれば参議院先議で私はやるべきだと思っております。一刻も早く施行ができるように私たちも協力をしてまいりますので、是非よろしくお願いいたします。続けてすみません。今回のミャンマーの拠点の摘発に関しては、報道によれば、中国の習近平国家主席が2月6日にタイのペートンタン首相と会談して、特殊詐欺組織の取締り強化を確認した成果が早速出たということです。中国とタイ、ミャンマーの首相や国家主席はリーダーシップを取りました。この先、総理はどのように世界でリーダーシップを取っていくのか、お伺いいたします。
石破総理大臣:外務大臣にも指示をして、この問題に対して国際的に連携していかなければならない。日本のイニシアティブ、リーダーシップが必要だというのは御指摘のとおりである。
塩村:では、総理がリーダーシップを取り、世界と連携して解決を目指すということでよろしいでしょうか。
石破総理大臣:私はそのつもりである。
塩村:しっかりとやっていただきたいと思います。期待をしております。
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塩村あやかの質問は「4:41:05」からです。
【フィリピン残留日本人2世問題について】
塩村:戦後80年、本当に最後のチャンスとなっています。親族捜しを望むフィリピン残留日本人2世の訪日を終戦の日、つまり80年という節目の日までに実現をするべく、どのように取り組んでいくのか、総理の意気込みをお伺いします。
石破総理大臣:日本国民の負担において、渡航あるいは親族捜しをすることは、私は十分理由のあることだと思うし、国家として納税者の方々にお願いする意味のあることだと思っている。8月15日に区切ることが技術的に可能かどうか、それまでにどんな議論があるかは別として、日本としてそういった方々の思いに応えるということはしていかねばならないと思っている。
塩村:ありがとうございます。是非実現させていただきたいと思います。80年というのは、彼ら、彼女らにとっては残酷なまでに長い時間だったのではないかと思います。もし訪日が実現した場合には、是非総理にお会いいただきたいです。そして彼らに慰労の言葉を掛けていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
石破総理大臣:日にちの特定は今はできないが、総理大臣が会うことでそういった方々に日本の思いが伝わるのであれば、それは是非実現したいと思っている。
塩村:ありがとうございます。実際にお会いになれば、彼らの戦後がどれだけ長かったかがお分かりになるかと思います。今、世界は様々に動いています。そういう時代だからこそ彼らをしっかりと支援をしていくことが非常に重要だと私は考えておりますので、是非彼らを日本に招いていただきたいと思いますし、それが実現したときには総理が是非会っていただき、彼らの長い戦後をねぎらっていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。