
2025年の大晦日を迎えました。本年は私にとって、非常に峻烈な一年でした。 7月の参議院選挙において、私は東京選挙区にて7位当選、3年の補欠枠での再選という審判をいただきました。何より、私を信じて支えてくださった皆さまの期待に応え、勝ちきることができなかった自身の力不足を、深く反省しております。
今回の結果を謙虚に受け止める中で、私はある種の危惧を抱いています。それは、地道な政策立案や一歩ずつ積み上げてきた実績以上に、一時の「風」やネット上のセンセーショナルな言葉が、想像以上に大きな力を持って有権者の皆さんの元へ届いているという現状です。
もちろん、それは私たちが、自分たちの仕事の本質や意義を、皆さんに十分にお伝えしきれていなかったという実力不足の結果でもあります。しかし、そうした状況下で、本来は冷静に真実を伝えるべきメディアも、ストレートニュースを中心に政治家の「言いっぱなし」をそのまま放送し、十分なファクトチェックを伴わないまま拡散に加担してしまっている。こうした風潮を利用したり迎合したりする政治家も多くなっている(悪)循環。私は政治家として、そして一有権者としても、強い懸念を抱かざるを得ません。
選挙戦中盤、ネットを中心に、事実誤認や誇張を含む「日本人ファースト」という主張が広がりました。これに対し、私たち野党第一党も、有権者の抱く不安を払拭する対応が十分であったとは言えません。結果として扇動を助長させてしまったのではないか。二元論ではなく、人々の「割り切れない不安」に誠実に向き合い、正しい情報を持って丁寧な説明を尽くすことの重要性を痛感した、政治家としての大きな気づきのある選挙でもありました。
2028年の次期選挙まで、私に与えられた時間は限られています。この期間、私は一つひとつの課題に誠実に向き合い、皆さまの信頼を再び一歩ずつ構築してまいります。ネットの扇動に屈せず、実績と政策が正当に評価される政治を行っていくことに変わりはありません。
【「音のない増税」を止め、将来の福祉を守る財政への転換を】
政策面では、高市政権誕生前から私が警鐘を鳴らし続けてきた「放漫財政による円安・物価高」が現実のものとなっています。
宇宙関連基金などの重要性は私も十分に認めています。しかし、出口(使い道)が決まっていない基金を、緊急時でもないのに「補正予算」で、しかも赤字国債を積み上げてまで確保する手法はあまりに無責任です。河野太郎氏も指摘するように、もはや「金利が追っかけてくる」世界に突入しています。基金の運用益よりも、それを賄う赤字国債の利払い費の方が多額になるという、国民への背信行為をこれ以上続けてはなりません。さらに、当初予算においても経済安保基金などの名目で多額の税金が死蔵される事態が常態化しており、財政民主主義を形骸化させています。
さらに看過できないのは、政府がこの「インフレ」を、実質的な借金返済の手段として利用している疑念です。物価高を上回る賃上げが実現しない限り、皆さまが必死に働いて得た給料や蓄えてきた貯金の「価値」は、目減りし続ける一方です。これは国民に「音のない増税」を強いているのと同じであり、国民の犠牲の上に政府の借金を穴埋めする「インフレによる債務圧縮」は、極めて不誠実な手法と言わざるを得ません。
こうした愚行を止めなければ、数年後には膨れ上がった利払い費が国家予算を圧迫します。今、政治がすべきは「使われずに死蔵されている基金の徹底した見直し」と、「本来支援を必要としない人にまで届く無差別なバラマキからの脱却」という二つの軸です。
これらを断行し、あわせて一刻も早く「給付付き税額控除」を実現することで、真に困っている方々に支援を集中させる実効性のある仕組みを構築すべきです。負のスパイラルを断ち切り、真の意味で国民の生活と福祉を守る財政へ、政治へ。
来年も、未来への責任を胸に、仕事に取り組んでまいります。 どうぞ、健やかな新年をお迎えください。
2025年 大晦日 参議院議員 塩村あやか








