「再」質問主意書を提出し、答弁書が戻ってきました。
今回は内閣委員会で取り上げた災害関連の改善点が不安だったため質問主意書を提出。しかし、到底命を守るとは思えない「改善しない・議論しない」前提の答弁書だったため、再主意書を提出。ようやく改善の見込みとなりました。
台風15号、19号、その後の豪雨(以下、今回の災害とする)では、「ホームレスの死亡・人権」「避難所満員問題」「ペット同行避難」が多くの地区で取り上げられました。日野市ではホームレスの方が中州で流され死亡。2名は濁流に流されヘリコプターで救出されました。最後に会った人の話では「どうにでもなるしかない」ということだったと。行く当てもない方が避難もできずに普段の居場所である河川の中州にとどまった。増水する川の中州でどんな気持ちで亡くなっていったのかを考えたとき、こちらも苦しくなります。
この問題点はどこにあるでしょうか。
国は市がやるべきことだと言いますが、市は国が示しているガイドライン通りに声がけをやっていました。しかし、それでは命を守れないのです。スフィア基準ではホームレスの方を明確に「支援の利用が困難な人」として「理解をして支援をしなくてはならない」と記しています。しかし、内閣府作成の「避難勧告に関するガイドライン」には抜け落ちている。一般と同じ声かけで並べており「ここに書いてあります」という説明を私にしました。
救えた命を救えなかった。
さらに2名の方が濁流にのまれ、ヘリコプターで救助することにもなった。さらにいえば、台東区では避難所に行ったホームレスの方を締め出してしまった。
「避難勧告に関するガイドライン」を見直すべきです。冒頭にも「本ガイドラインは、(中略)今後の「運用実態」や新たな技術・知見等を踏まえ、より良いガイドラインとして見直してゆく」と記述してあります。運用実態として、ガイドライン通りの運用で死者を出してしまったことを鑑みれば、見直しが必要です。「等」の中に全ての人を含んでおしまいにしているから、職員の認識が十分とはいえずに犠牲が出ました。内閣府も参考にしているスフフィア基準にも明記がしてあります。「今回の災害を踏まえ、見直しが必要。政府の見解を問う」と再度迫ったところ、ようやく「河川敷等に滞在をする者に対する避難勧告等に関する情報提供の在り方も含めて検討を行い、必要に応じて見直し等を行って参りたい」との答弁が閣議決定されました。
失われた命がある。間違いなく見直しが必要ですので見直しがされるはずです。
粘ってよかった。何度も条文や実態を突きつけ、現地の方にも調査をして、問題はないとする職員とやりとりを重ねました。今回お亡くなりになったホームレスの方の犠牲を決して無駄にしてはいけません。まずはできることをしました。この先は内閣委員会でも質問したように「福祉との連携強化」が必要です。
「避難の在り方や避難所等の災害対策に関する再質問主意書」
「避難の在り方や避難所等の災害対策に関する再質問に対する答弁書」