「人間の安全保障」これが日本の国際協力の役目 ~ODA沖縄・北方特別委員会~

 本日「政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会」が開催されました。
 中西寛・開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会座長、佐藤仁・東京大学東洋文化研究所教授、若林秀樹・NPO法人国際協力NGOセンター理事、焼家直絵・国際連合世界食糧計画(WFP)日本事務所代表を参考人としてお迎えしてODA大綱の改定等について参考人質疑を行いましたが、塩村は、いわゆる「ODA沖縄・北方特別委員会」での質疑は初めてとなります。

 塩村あやかの質問は「1:17:37」からです。

 塩村から、まず、昨年のWFP議連のラオス視察の際に同行していただいた焼家参考人に、「●支援活動における安全確保の問題、●日本の支援が相手国に確実に届き、日本の支援があると理解されているのか」の2点について質問しました。

 焼家参考人から、
 ●支援活動における安全確保の問題については、「元々飢餓問題に苦しむ人たちの6割が紛争地ということ。軍隊出身のエキスパートの人からのアドバイスをもらいながら行動してた。トレーニングはしっかりとしている。万全の状態、準備をした中で活動することは非常に重要。また、現地大使館、日本政府との連携は非常に重要」
 ●日本の支援が相手国に確実に届き、日本の支援があると理解されているのかについては、「モニタリングはしっかりしている。フィードバッグをもらって、重複して支援するを避ける。より一層の効率化を図ることを努力していこうと考えている。最終的には自分たちで何度も何度も確認することが必要。引き続きしっかりと効率性を上げる支援に取り組んでいきたい。」
との答弁でした。

 次に、若林参考人に、「●東アジアの脅威を減らすために大切なこと、今回の改訂を踏まえての懸念点、●ODA予算を国民総所得(GNI)比0.7%とする国際目標について、今回の改定どのように表現すべきだったか」について質問しました。

 若林参考人から、
 ●東アジアの脅威を減らすために大切なこと、今回の改訂を踏まえての懸念点については、「東アジアの脅威を下げるために、あえて国際協力を推進すべきであり、人権あるいは民主主義そういう外交を展開することによってさらに脅威を下げていくことがこの東アジアでも我々の役割ではないか。」
 ●ODA予算を国民総所得(GNI)比0.7%とする国際目標について、今回の改定どのように表現すべきだったかについては、「0.7%目標については、国際約束ですから世界第三位の経済大国の日本がそれを置き去りにしてもう構わないということではないはず。皆さん方がリーダーシップを発揮していくことが必要ではないかと思う。軍事予算そのものを否定するということではなく、我が国の役割は何なのかというところを真剣に考えていただきたい。」
との答弁でした。
 加えて、若林参考人から「『人間の安全保障』という言葉が8回使われている。これ自体は非常に評価する。まさにそれが日本の国際協力の役目だと思うが、中身がない。人間の安全保障というのは、人間開発と人権保障なんです。皆さんのリーダーシップで。」と答弁されました。

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