2月に出血。大切なものを失う経験をし、6月以降は関連して腹膜炎での入退院や静養を繰り返していました。最終的には婦人科疾患による臓器摘出手術を受けました。
連休中に退院し、親族に支えられながら日常生活に戻りつつあります。
入院中も、手術前などは継続して早い方がよい陳情を院内の喫茶店で受けるなど、仕事はしました。

高額療養費制度
入院中は、毎日が政治との関わりの連続でもありました。
その一つが、高額療養費制度です。
自己負担増の問題はあります。一方で、突然大きな病気になったり、手術が必要になったりしても、医療費の負担が青天井にならない。この制度があることで、突然、高額な医療費が必要になっても、それだけで生活が立ち行かなくなることを防ぐ大切なセーフティネットになっています。
私自身が実際に制度を利用する側になって、その意味を改めて実感しました。
病室で感じたこと
看護師の皆さんの24時間体制の支え。そして病室には、女性特有の疾患に伴う、身体の痛みとはまた別の、言葉にしづらい悲しみもありました。
大部屋でしたので、術後、意識が回復する前の10代の娘さんに「頑張ったね」と何度も呟くお見舞いのお父さんの声もカーテン越しに聞こえ、私の目は潤みました。
産科病棟でしたので、隣には赤ちゃんとママさんの入院もあり、赤ちゃんがゲップやおならをして、ママさんが「あらっ。ふふっ」と笑う声に明るさを感じ、励まされたり。

手術前日の病室で。
退院して見えた「一人で暮らす」という課題
そして何より、苦しい時に支えてくれた長年の友人、知人。そして遠方から駆けつけ、入院中の看病から退院後の生活に寄り添ってくれた親族には、感謝してもしきれません。
私自身は一人暮らしで、親族は全員遠方です。今回、あらためて親族の存在の大きさを実感しました。
同時に考えたのは、「では、頼れる親族や身近な人がいない場合は、どうするのだろう」ということ。
一人暮らしで手術を受け、退院したその日から重い物を持つ家事などをしなければならない人もいる。親族がいても高齢だったり、遠方だったり、頼ることができない場合もあります。
高齢化と単身化が進む日本で、病院から「退院できる」ということと、「一人で生活できる」ということは同じではありません。
入院中、そして退院してから見えてきたこの問題も、引き続き「おひとり様政策」として取り組むべき政策課題の一つだと感じています。
女性の健康と、仕事・社会・政治への参加
そして、もう一つ強く感じたのが、女性の健康と仕事、そして社会や政治への参加の問題です。
冒頭に、入院中も仕事をしていたと書きました。でも、これは「入院中も仕事を頑張りました」という話ではありません。
政治家や管理職に限らず、一般職であっても、休むことで評価や昇進、配置、周囲との関係に影響が出るのではないかと不安を感じる人はいます。非正規雇用であれば、休むことがそのまま収入や雇用の継続に響く場合もあります。
立場によって影響の現れ方は違っても、「自分の体調を最優先する」という当たり前のことが難しくなってしまう働き方は、広く存在しています。
とりわけ女性には、妊娠や流産、出産、そして女性特有の疾患など、女性の身体に起こる出来事があります。それでも、身体を守ることと、仕事やキャリアを守ることが、時に背反してしまいます。
政治の世界も例外ではありません。
私自身、次の公認をめぐって、「公認しない」という趣旨の話が一部から周囲に伝えられていた時期がありました。
そうした状況では、休むことや現場にいないことまで、公認をめぐる判断の材料にされるのではないかという現実的な不安が生まれます。
妊娠などは、まだ周囲に伝えることのできない時期があります。事情は説明できない。でも、休むこともできない。
厳しい寒さと降雪の中、2週間にわたる選挙戦でも、応援に立ち続けざるを得ない状況にもなる。
そして、そうした無理の先で、流産を経験する女性もいます。
もちろん、流産にはさまざまな原因があり、仕事や無理を重ねたことが原因だったと断定することはできません。
それでも、「身体を守るために休みたい」と思った時に、本当に安心して休むことのできる環境なのか、という問いは残ります。
そして、妊娠していることや治療を受けていることを、まだ人に伝えられない段階にいる女性を、今の働き方や評価の仕組みはきちんと守れているのか。
制度として「休める」だけでは足りません。
休んだことで評価や収入、キャリア、そして政治参加の機会まで失うことがない環境でなければ、安心して休むことはできません。
今回の経験を、自分だけの出来事で終わらせず、女性の健康と仕事、そして社会や政治への参加を支える政策にもつなげていきたいと思っています。
次の投稿では――
入院や手術にかかった費用や手続きを確認する中で気づいた「医療費と税制」の課題について記します。民間保険の給付金と医療費控除の関係、病気で働けなくなった時の所得保障、そして療養に伴って生じる「見えない出費」など、今回の経験から見えてきた制度上の課題について考えていきます。